2012epセルフライナー・演奏と録音編

去年の「春」「はじめなかおわり」がエンジニアの杉山オサムさんを迎えてのスタジオ録音だったのに対し、今回はマスタリングを除く全行程おれの手によるもの。セルフライナー後半はそんなレコーディングについて詳しく。
長年慣れ親しんだzoomのMTR(zoomさん、表彰してください)からついにDTMに移行、今回のレコーディング開始直前に手に入れたprotoolsとの格闘と和解を背景に(録音開始ひと月前まではまじでオーディオインターフェースってなに?って感じだった。かなり昔まつきあゆむさんとオーディオインターフェースの話してわからなくて笑ってごまかした)、レコーディング参加メンバーの演奏やおれの機材についての解説も入れていきます。
割と音楽やってる側の人向けかも。これを読んで君も文化祭でよしむらひらくをカバーして女の子に「暗ーい。キャー」「地味ー。キャー」とキャーキャー言われよう!どうせちゃんと読む人もそんなにいないだろうから裏話的なものも結構あります。





1.tokyo2012
ドラム&パーカッション金川卓矢、他全部おれ。鍵盤は半分くらい打ち込み。
前作の“春”の空気感をひとりで作ったと言っても過言ではない岸田さんのドラムのように、走り気味だけど軽くならない金川(以下かね)のドラムが既にこの曲の一部。かねは「この曲はいわゆる四つ打ちポップスではないんや(広島弁)」と言ってたけど、彼のそういうきちんとした曲に対する理解や愛情がこの演奏を産んだのでしょうか(答えは風の中)。あと「この曲はトライアングルや」とも言ってました。ちなみに今回のドラム録音に使ったマイクはSM57のみ。コンデンサマイクのことはよくわからん。
おれは間奏とラストのソロっぽいのだけminamitetsuや絶景で使ってるストラト、あとのバッキングやなんかは最近ライブでメインで使ってるリヴィエラを弾きました。間奏でもっとソロっぽく派手に弾こうかとも思ったけど曲のこと考えてぐっとこらえて男らしい白玉コードストローク。文化祭でコピーするときはアドリブでガンガン派手なソロ弾いた方がキャーキャー言われます。ちなみにおれのギターソロは全部アドリブです。(“決壊”のラストのソロは今回のアドリブが気に入ったのでセルフ耳コピしてライブでも同じの弾いてます)
ベースは高校生のときに当時好きだった女の子と一緒に買いに行ったフェンダージャパン。今回の録音のために数年ぶりに弦を変えました。
鍵盤は、MIDIというものに初めて触れたんですが、テクノロジーすごいなー!と思いました。適当に弾いて、あとでpts画面でミス直し。ディレイタイムはよくわかんなかったので適当です。コントローラーはマイクロコルグ
ミックスは困難を極めたけど、ドラムとボーカルの音量のバランスだけちゃんと決めてあとはそれにあわせて調整しました。今回はボーカルを下げないことこそ男気というポップス歌手としての覚悟を貫きました。キックとスネアのレベルとEQが難儀だったけどコンプに関してだけは男気撤回でかけまくったので衝突回避は意外とスムーズに。
やばい、一曲分書いて思ったけど曲と歌詞編より遥かに気合い入ってる。



2.真夏の嵐
ドラムは岸田佳也。他全部おれ。タンバリンもおれだけど半小節くらいの素材をコピペ。一曲通してやったら筋肉痛になっちゃうからね。
岸田さんは録音当日がこの曲の初演奏。大サビの3×4+4、2×6のアレンジもその場で。レコーディングが終わってから、この曲のハネ過ぎない感じについて話してたけど、確かに素直にいくともっとハネちゃうのが普通なのかも。
アコースティックギターはdancin'以外には全部入ってるけど、金沢の珈琲屋チャペックのマスターに譲ってもらったタカミネ。というか未だにアコギこの一本しか持ってないです。ちなみにエレアコだけどライブでも録音でも基本的にマイク立てます。アコギの録音に限ってはMTRで出せてた感じがptsの録り音ではなかなか出なくて苦労した。ここも男気撤回のコンプ。
エレキ入れようかとか鍵盤入れようかとか最後まで悩んだんだけど結局この通りになりました。ライブではバンドバージョンて感じです。
ミックスではひたすらベースの扱いに困った。もう消そうかと思った。結果無難な感じに配置。



3.決壊
ドラム岸田佳也、シェイカー金川卓矢、鍵盤山田悠、コーラスいしばしさちこ。
こういう曲はおれと岸田さんのおはこ。岸田さんはリズムの感じ方として16を詰めるとか8でキープするとかじゃなくちゃんと4や2に直接点を打てる人。ほれぼれします。
参加した音源が初めて流通に乗るという山田(鍵盤だけじゃなくベースやギターも弾くマルチです。全部下手だけど)のセンスが光るサビのディスコードにはマスタリングをやってくださった中村さんもうなってました。
そんな山田が絶賛したのはいしばしのコーラス。「はじめなかおわり」にはほぼ全編参加でしたが今回はスポット出演。まさにいしばしさちこって感じの妖精感。
エレキギターは3つくらい入ってるけど全部リヴィエラ。ラストのギターソロを聞いて!
ミックスもこの曲が一番スムーズに完成しました。とにかく全てにおいてやりやすい曲。もう今後こういう曲だけ出していきたい。



4.dancin'/autumn fair
ドラム神田亮、ベース熊谷東吾、ギターは西田修大とおれの弾き倒し合戦。
ドラムマガジンなんかにも頻繁に登場している神田とは実は高校時代からの友達。この曲はテクいドラムが欲しいなあと思って呼びました。プリプロなしのぶっつけ、しかもギターやボーカルのガイドなし、さらにベース熊谷とせーので一発録り。おれのインターフェースのヘッドホン出力2がなぜか音が出ないただの穴で(M-audioのfast track ultra8R。誰か理由わかる人いませんか?困ってます)、絶望的なモニター環境を熊谷の腕だけで乗り切った苦境でした(おれは横で心配そうな顔してただけ)。
あとはおれと西田のギターを交互に入れて爆笑してただけのレコーディングでした。おれのギターはストラト。ちなみに西田もストラト。それぞれの弾いてるギターをLとRにずっと振り分けてあるんだけど、どっちがどっちかわかるかな?答えは歌詞カードに。要するにうまい方が西田でいい加減な方がおれです。
西田はプロのアレンジャーでもあるので今回ptsの使い方からなにから色々とお世話になりました。お世話になったけど歌詞カードのクレジットの漢字間違ってます。正しくは西田修大です。大変申し訳ございません。
ミックスは大変だったけどこの曲が一番楽しかった。むしろアレンジの延長だったけどラストの呪詛の言葉みたいなのを入れたり、エディットもいろいろと細かく遊んだりしたし、この曲のおかげでだいぶptsと仲良くなれた気がする。



ともかくDTM初心者として頑張って録ったのでその辺の頑張りも含めて楽しんで聞いていただけたら幸いです。次作ではもう少し成長した解説が読めるでしょう。きっと。
ちなみに今回は多用したコンプに頼らずにミックスしようと頑張ったのがついこないだ完成したminamitetsuの新音源。気になったらそっちも聞いてみてね。