あなたの選ぶよしむらひらくの一曲(一週目)

みなさまから頂いた選曲&コメントを掲載させていただきます。
本当にありがとうございます!


公開日 お名前(敬称略)
12/1 chori
12/2 かみぬまゆうたろう
12/3 ニシハラシュンペイ(ヤーチャイカ)
12/4 佐々木健太郎(Analogfish)
12/5 Nozomi Nobody
12/6 神田リョウ
12/7 吉田ヨウヘイ(吉田ヨウヘイgroup)







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よしむらひらくについて語ることは、
ぼくの内側にある鬱屈や韜晦について語ることでもある。
だから、とても話しはじめづらいのだ。

『kyoto2013』という詩のなかで、
ぼくはこんなことを書いている。
すこし長いが、前半部分を引用する。



 ひらくちゃんの歌がすき
 死ぬ気も生きる気もとくにないまま
 偶然つけた手の甲の切り傷から
 にじんだ
 血をぼんやりみてるときの
 ぼんやりがぼんやりじゃなくなっていく
 あのかんじ
 あのそういうかんじがすき

 緩衝地帯にほうりだされてぼくは
 こころも
 痛むんだと知る
 しょうみきげんがあるから
 うつくしいんだろ
 あの日の夕暮れとか掴んだ指のつめたさとか

 踏切をわたるよ
 いつかわたったこと思い出すために
 いま、踏切をわたるよ



さて。
先述した詩のタイトルはむろん『tokyo2012』のもじりであるが、
今回は『井の頭』を選んだ。もしかすると「よしむらひらく五十周年」があってもまた『井の頭』を選ぶかもしれない。
アーティスト・よしむらひらくがこれから紡いでゆくであろう作品群に対してたいそう礼を失した言いざまとはおもうが、
どうか、鳥たちよ笑ってくれ。ぼくだって、運命のひとを失くさなければきっとこうはおもっていない。

それまで、よしむらひらくの歌は、ある種類の祈りだとおもっていた。
まったく個人的な体験によって『井の頭』が「ぼくの祈り」に変わったことで、
ぼくとひらくちゃんの網膜はそれぞれ別のものであるはずなのに、
どこかでつながってしまった。
すくなくとも、そう錯覚できるようになった。

ほんとうはその「個人的な体験」について書き綴ったのだけれど、あまりにもひとりよがりなので、やめる。
『井の頭』というタイトルで、みじかい詩を書いて、今回の十周年への自分なりの祝福として贈りたいとおもう。


 『井の頭』

 そのまちをよく知らないうえで
 そのひとへもぐってゆくことができるか
 泡立った気持ちを
 しずめてやることばを知らない
 怠惰な夕方を
 裏返して愛するために
 どれほどの誠実さが
 必要だったろう

 やわらかく撫でられたあとで別れた
 血も涙もつれず きみは旅に出る
 ぼくはきみのなかで死ぬことはできても
 ぼくとして消え去ることができない
 賀すべし
 弔すべし


by chori(詩人)

選曲:井の頭(井の頭EP/67年のラブソング)





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この選曲、コメントの依頼が来た瞬間に選ぶ曲はこの曲しかないと思った。
よしむら君に出会った頃、僕は彼の才能に嫉妬していたし、彼の音楽に向き合う姿勢がすごく真面目で、なんだか僕も背中を押された気がした。
最近はめっきり会う機会も減ってしまっているけれど、僕の頭の片隅ににはいつもこの曲があります。
ふたりでカレーラーメン食った事も、その後よしむら君の家に泊めてもらって僕の体に異常なほどの蕁麻疹が出た事も、恋の話もずっと覚えてるよ。

出会った頃よく歌っていた、この曲が僕は大好きです。


by かみぬまゆうたろう(シンガーソングライター)

選曲:春(春/はじめなかおわり)
 






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よしむらひらくの真似。この男の歌うメロディがどうしても欲しくなりよしむらひらくごっこをしたこともあるのだし、季節が加速するたびに取り残され、月が太るのを待てず消えていく音楽はいくつもあったが、そんなものは忘れるべきだし、どうでもよい。

「Romanchika10」とだけ書かれたなんとも不親切な茶封筒に包まれたCD-Rは僕の部屋の中、の漫画、の文庫本、の埃、の堆積の中からいつでも僕の部屋を睨み返していて、飄然として、いかにも。よしむらひらくっぽい。

(it's)love2010

あの震災よりも「1年前」が埋め込まれた曲名。そのことにどんな意味があるのかはわからない。彼のなかには震災だけでなく僕の知らないたくさんの文節があるはずだ。

とりあえずいまは、
おゆきなさい 秘密はついに あなただけにしかわからないの
と、口ずさむことにします。よしむらひらくになったつもりで。ギターを弾きながら。


by ニシハラシュンペイ(ヤーチャイカ)

選曲:(it's)love2010(ロマンチカ10) ※it's love!!!!(はじめなかおわり)別バージョン






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よしむらひらく君の歌声に初めて触れたのは、今年(2015年)の9月だ。某女性シンガーのイベントに誘われて、3人で歌った。そん時。

彼の活動10周年を祝う場所にコメントするにはいささかリスナー歴が浅い、よしむらひらく初心者である。

しかし、戴いたCDを聴くにつけ、なんで今まで知らなかったんだろう?という思いが募るばかりである。

何が一番僕の琴線に触れたか。

声だ。

独特の気だるさと、憂いと、どこか諦めを感じさせる声、それは、ニール・ヤング的でもあるし、ボブ・ディラン的でもあるし、友部正人的でもあるし、僕の敬愛する斎藤和義的でもある。例えるなら。

67年のラブソングっていうアルバムを戴いたんですけど、本当に良いアルバムですね。

しかも、RECもMIXも本人がやっていると。

SSWの、SSWによる自己完結。

うん。僕の大好物。

今回依頼された当コメントは「よしむらひらくくの楽曲一曲選んでください」との事なんですが、まあ、戴いたアルバム、聴くほどに捨て曲など無いアルバムで。

【井の頭】や【トーチソング】なんかが、よしむらくんリスナーには人気なんだろうか?

なんせ、よしむらひらく初心者なんで、その辺は分からないんだけど、

個人的には【himajin】が好きだった。

「随分まえから、もう、よくわからない」

という、リリックが深く刺さった。

うん、俺も、随分前から、よくわかってねぇや

その短いセンテンスが含んだ独特の重み、内包した退廃感。

全曲良かったけど、強いていうなら、それが一番インパクトを感じた。

甚だ私見ですが。

僕はそー、思いました。

10周年おめでとうございます。

また、どこかで共演出来たら、嬉しいです。

Analogfish

佐々木健太郎拝


by 佐々木健太郎(Analogfish)

選曲:himajin(67年のラブソング)





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スピッツ草野正宗が絶賛」というようなうたい文句に誘われて、YouTubeで見た『春』のミュージックビデオが彼の音楽との出会いだった。

前髪の長い、無愛想な雰囲気の男の人がCDのジャケットをカメラに向ける。ユニークなオープニングだなと思った。
そして口を開いたその瞬間、心を掴まれた。
『どうして泣かないのー』
衝撃の歌い出しだった。

それからよしむらひらくという人は私の中の気になる存在として頭の片隅に在り続けたのだけど、ある時ライブハウスでたまたま知り合って、それからライブを見に行かせてもらったり、企画ライブに出てもらったりするようになった。
てっきり歳上だと思っていたら同い年だったので驚いた。

今回よしむらひらくの曲の中から一曲選んでコメントを、とのことで、好きな曲は沢山あるのだけど、私からは「海の見える街」について少し。

以前ひらく君が働いていたライブハウスに出演させてもらった時、リハを終えて本番まで時間を潰していたら、ツイッターで彼がブログのリンクを流していて、仕事サボってるなぁと思いながらカフェで読んだ。
そのブログには、震災後、彼がどんな気持ちで音楽と向き合って来たかというようなことが書かれていて、そこに『海の見える街』のライブ音源が貼り付けてあった。

「海の見える街に住もうね / 若い両親の夢を僕は知らない」
「海の見える街に住もうね / ねぇ 幸せだったかい」
「素敵な夢を見ていた / 君を忘れない」

そうして、「何にもなりゃしない」のリフレインで締めくくられる。
この曲の良さを私がここで説明するのは難しいけれど、今これを書いていてもぐっと来てしまう。心底名曲だと思う。

音楽を選ぶ人なんて不器用な人ばかりで、ひらく君はまさにその最たるものだろうと思う、だけどその、不器用ながらも彼なりの誠実さを持って、身の回りの物事、世間の不条理とか社会の理不尽とか、そういったものから逃げそうになりながらも逃げ切れずに、迷いながらも向き合っている愚直な姿勢が、彼の歌の端々には垣間見える。
震災という、誰もが上手く整理出来ないまま心の中に持ち続けているであろうテーマについて書かれた『海の見える街』は、彼のそういう"人間らしさ"が特によく表れている作品だと思う。
切なくて儚いけれど、強い。

彼の音楽において特筆すべき点はいくらでもあるけれど、私はやっぱり彼の書く詩がとても好きだなと思う。
それはやっぱり彼の"人間らしさ"が言葉に滲み出ているからだと思う。
そこにあるのは"共感"や"代弁"という類のものよりもむしろ"気付き"とか"発見"に近いものだと思っていて、葛藤や苛立ちややるせなさや、ひいては諦めや、そういうものの中にあって、だけどそれでもここに在り続けようとするある種決意のようなもの、良いも悪いも、そのままあるがままを抗わずに受け入れる、大きくて透明な心でいることを私は教えてもらっている、気が、する。

本当ね、ものすごい純度で物事を見てるのだろうなと思う。

同い年と書いたけれど、音楽においては彼の方がだいぶ先輩で、今回10周年とのこと、本当にすごいなぁと思います。
私には到底知り得ない沢山を通って来たのだろうと想像しています。
そんな先輩に向かって不器用不器用と失礼を書いたけれど、
音楽活動をする上で、セルフプロデュース力なるものの重要性が叫ばれるようになって、器用に上手に活動出来る人の音楽が前に前に出てくるようになって、それも決して悪いことではないかもしれないけれど、それだけではやっぱりちょっと淋しい。
不器用な人の音楽ほど純粋なものだし、だからこそ沢山の愛おしさを感じるし、だからこそ沢山の人に愛されるべきものだと思うからです。

よしむらひらくの音楽が、これからますます多くの人に届きますように。

10周年、本当におめでとう。

沢山の素敵な音楽をありがとう。


by Nozomi Nobody

選曲:海の見える街(limited CDR 2011※廃盤)






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10周年おめでとうございます。
ひらくさんとは高校時代からの付き合いだもんね。当時組んでたバンド繋がりで、なんだかんだ定期的に一緒に遊んでた気がする。不思議なご縁だよね。当時からそのさらさらヘアの奥にキラリと光る鋭い眼差しにただならぬ才能を垣間見てましたよぼくは。

迷ったけれど、個人的に選ぶならやっぱり2012epの4曲目「dancin'/autumn fair」。
レコーディングのときも、“丸投げ一発録りノープラン自由にやっちゃって〜ていうそこそこ心地イイ無茶振り加減だったのを憶えてるよ。笑
楽しかったよね。
またふわっと思い出したときはいつでも声掛けてくださいな。メシでもRECでもライブでも。
それでちょっと厨二感こじらせながらくだらない会話しようよ。
ひらくさんの音楽すごく好きだよ。
なにがかっこいいて「よしむらひらく」て名前からしてもうすでにかっこいいよ。
重ね重ね、本当におめでとう!


神田リョウ

選曲:dancin'/autumn fair(2012EP)






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初めてライブを見に行ったときに、バンドを従えながら一曲目にこの曲をエレキギターの弾き語りでやっていて凄く感動しました。2番の「女達は〜」から始まる歌詞もひらくくんの曲の中で一番好きかもしれないです。凄く好きだったので吉田ヨウヘイgroupの1stアルバムのタワーレコード特典にこの曲を収録させてもらいました。僕がアレンジして、ひらくくんに歌ってもらうという、今考えると結構不思議な形式で。そのとき曲名を確認せずにCD-Rを作ってしまい、間違ってると注意されたんだけど、その後も何回か注意されて、「気をつけなきゃ」ってことだけ記憶に残ってかえってどっちがあっててどっちが間違ってるか分からなくなってしまいました。


by 吉田ヨウヘイ(吉田ヨウヘイgroup)

選曲:冬が来る(特典等以外に音源収録無し)











公開日 お名前(敬称略)
12/1 chori
12/2 かみぬまゆうたろう
12/3 ニシハラシュンペイ(ヤーチャイカ)
12/4 佐々木健太郎(Analogfish)
12/5 Nozomi Nobody
12/6 神田リョウ
12/7 吉田ヨウヘイ(吉田ヨウヘイgroup)



公開日 お名前(敬称略)
12/8 土龍(nano/ボロフェスタ)
12/9 井戸健人(スーパーノア/イツキライカ/サルバ通り)
12/10 カワムラユウスケ(フレンチソニックス)
12/12 永原真夏
12/12 ナカムラ ヨシヒサ(sleepers,アンテナ)
12/13 斎藤駿介(kokyu etc.)
12/14 カシマエスヒロ(bossston cruizing mania/秋葉原CLUB GOODMAN etc.)



公開日 お名前(敬称略)
12/15 わたなべなおき(とんねるほり~ず)
12/16 赤倉滋(LOOLOWNINGEN&THE FAR EAST IDIOTS)
12/17 レガシー・イノだい (金色 / Bell East / メリモ)
12/20 中島孝(ex Nakakoh)
12/20 リッキー(bulbs of passion)
12/20 大森なつ実(新宿MotionPA)
12/21 吉田健児



公開日 お名前(敬称略)
12/22 ヨシオカリツコ(「ricca」)
12/23 岸田佳也
12/24 金川卓矢
12/25 高橋豚汁(吉田ヨウヘイgroup)
12/26 カメダタク(オワリカラ)
12/27 畠山健嗣(H mountains)
12/28 謎本トミコ(絶景)



公開日 お名前(敬称略)
12/29 Ryo Hamamoto
12/30 金光裕史(音楽と人)
12/31 ゆーきゃん
1/2 おしこまん
1/2 KENTARO!!
1/3 やなはる
1/4 アダチヨウスケ(スロウパレード/花と路地)



公開日 お名前(敬称略)
1/5 なかがわりさ(ザ・なつやすみバンド)
1/6 アラカキヒロコ
1/7 花房真也 (SUSAVI)
1/8 スズキヨウスケ(しんきろうのまち/東京パピーズ)
1/9 早瀬雅之(新宿Motion/ex.うみのて)
1/10 nojico
1/11 natunatuna



公開日 お名前(敬称略)
1/12 西田修大(吉田ヨウヘイgroup)
1/13 藤本真平
1/14 渡邉和義(torque)
1/15 鈴木大輔(元よしむらバンド)
1/16 辻奈穂子(万万商店)
1/17 あねこけ(ex:H mountains etc.)
1/18 棚澤功知




随時更新 リスナーのみなさまより




公開日 お名前(敬称略)
1/29 金子"42"司(loft)
1/30 キヌガサチカラ(my letter)
1/31 小川惠代(渋谷La.mama 元スタッフ)
2/1 成川勇也(象の小規模なラジオ)
2/12 大森元気(花と路地 / ex.残像カフェ)
2/12 小森清貴(壊れかけのテープレコーダーズ)
2/13 ヨコタマサル(喫茶ワンデルング/CINRA)