あなたの選ぶよしむらひらくの一曲(五週目)

みなさまから頂いた選曲&コメントを掲載させていただきます。
本当にありがとうございます!


公開日 お名前(敬称略)
12/29 Ryo Hamamoto
12/30 金光裕史(音楽と人
12/31 ゆーきゃん
1/2 おしこまん
1/2 KENTARO!!(東京ELECTROCK STAIRS/誰かの思い出)
1/3 やなはる
1/4 アダチヨウスケ(スロウパレード/花と路地)






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だいぶ前、セブンスフロアで初めて会ったんですけど、随分と雰囲気のある人だな、と思ったのを憶えています。聞けばもうすでに何年も歌っているということで納得すると同時に、随分と若かったので少し驚きました。
ですけど、あれからずいぶん経ちましたねーとか、時間が何たらとかいう話はどうでもよくて。

初めて会った時、ある種の歌う人が、時々持っている目つきをしている人なんだなあ、と思ったんです。声(いろんな意味での)も。それはあくまで“ある種の歌う人”、であって、歌う人誰でもってわけじゃ、ない。ある種の人は持っていてそういう声を出せるんだと思ってるんです。かなりロマンチックでいかにもロックが何たらみたいなうすら寒い話ですが、そういうことって、あると思うんです。

だから、活動10年と知った時、改めて“すごい!”と思うと同時に、そりゃ10年位は歌うような人だろ、とあまり不思議に思いませんでした。すごく歌ってるし。曲いっぱい書いてるし。歌ってた方が心身ともに健康そう、っていうか。歌う権利があるっていうか呪われてるっていうか

僕はよしむらくんの気配を感じるたびに“ああ、こういう人もいるんだよなあ。僕も歌わんといかんなあ(まあ歌ってるんだけどね)”と勝手に思ったりしてます。なので向こう10年とは言わないですけど、もう何年かやっててもらえると僕にとってもありがたいな、と思った次第です。
とまあ、締まりがあるのかないのかよく分からない寄稿になってしまいましたが、

ひらくくん おめでとうございます。


by Ryo Hamamoto





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 1曲選ぶのは難しい「春」や「井の頭」も捨てがたい。

 初めてその歌を聴いたのは4年前。「春」がきっかけだった。インタビューすると、自分の音楽に絶対的な自信を持っているのに、それが認められないことに対していじけ気味な男。とはいえ腹を括れるでもなく、実家に寄生しており、バイトはAVの効果音制作。そんな自分がまた嫌になる。そりゃ当時20代中盤で、人生を憂うわけだ。あーあ、俺の人生、こんなもんなのかな、って。

 でもそんな男が、いやどんな人だってそうだと思うのだが、一瞬の光に希望を感じて救われたりする。あっという間にその光は、消えたり見失ったりするんだけれども、この曲は、その一瞬をとらえたんじゃないかな、と今でも思う。たぶん話を聞いたらその一瞬は大したことないんだろう。でもその熱量や思いの強さは、誰よりも強かったはずだ。

 「夜風に吹かれて」はそんな曲だから好きだ。そろそろイジイジしている期間は過ぎた。腹括った、最上のポップソング、聴かせて欲しい。


by 金光裕史(音楽と人)

選曲:夜風に吹かれて(はじめなかおわり)





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よしむらひらくの、数ある名曲たちのなかから、一曲選べといわれて。
誘われて安請け合いした自分を悔やんでもいます。本当はどの曲でもいいのです。
どの曲にも思い入れがありすぎて、このくらいの文章は書けてしまうだろうから。

http://akaruiheya.seesaa.net/article/393416871.html


でも、迷いに迷って、今日はこれを挙げることにしました-

「灰色の街を眺む」


よしむらくんの歌を聴く愉しみの一つには、
意識の流れがそのまま糸になったような歌詞を、すーっと引っ張るように聴いていくような感覚があると思います。
そのブルーにこんがらがった純粋な感受性を、そのまま受け止めることの痛みや恥ずかしさ、そして気高さと美しさ。
「夜風に吹かれて」や「67年のラブソング」「井の頭」なんかを聴くといつも、この人の神髄に触れているような気がするのですが、
この曲のテイストは、それらとはちょっと違っています。
たとえるなら、一つ一つのことばを刷毛で塗り重ねていく、そして下になったことばがゆっくりと滲んで溶けていく、という感じでしょうか。

とくに前半が見事で、
風景描写と自分の心の動きを唐突にかつスムースにパンしながら、
無造作に(それでいて完璧に!)よしむらひらくの世界が作られていく様子は、何度再生ボタンを押しても同じように魅せられてしまう-
ちょっと、歌詞にもある<世界でいちばんきれいな雪の日>にも通じるのでは、と思います。
雪はたいてい唐突に降って、降って、積もって、いつのまにか世界の見え方を変えてしまうのですから。

そして圧巻は、<夢から押し出され こぼれ出す 気分は最高さ これでいい 俺の人生だ>という一聯、それに続く控えめなギターソロ。
ひらくくんもやっと「俺の人生だ」なんて言えるようになったんだ、などと、先輩気取りの安心感もさる ことながら、
ここに至るまでの紆余曲折が滲みだす誠実さ、そしてとうとう自分自身に"Yes"と告げることができた穏やかさと晴れやかさ、
そこに圧倒的なエモ―ションがある気がするのです。(そんでもって、ギターソロが派手に行けず、内側を掘り下げるように展開するところが最高)


数年前、音楽をやめようと思うことがあって、
いま思うとずいぶん勝手な気持ちながら、よしむらひらくに希望を託そうと考えていました。
最後(だろうと思っていた)のバンドセットでのツアーに彼を連れ出して、名古屋で軍隊のキャンプみたいなホテルに4人で泊まって、
朝のファミレスでJ-POPをイージーリスニング化した店内BGMを聴きながらどうでもいい 話をしたことは、いまでも忘れません。
いや、それを言うなら、よしむらくんと共演したときの景色やエピソードは、初めて出会った7年前のO-nestから、だいたい覚えているなあ。
初めて呼んでくれた甘党祭(というイベント名だった)の打ち上げで開口一番「みんな口惜しがってます」という感想とか、
京都に来るたび届いた「今日nanoでライブなんすけど、楽屋に置いてあるゆーきゃんのギター借りていいですか?」というメールとか、
うちのベーシストの田代くんとよしむらバンドでギターを弾いていた西田くんが即興演奏について熱く語っている様子を二人で感慨深く見ていたこととか、もちろんtokyo2011のレコ発とか。
あのきまり悪そうな、それでいて本当は嬉しそうな 笑い方は、ずーっと変わってないね。

いまは、よしむらひらくのように、毎日が面倒くさくて生きづらいであろう後輩でさえもが、
それでもまっすぐにうたを歌い、誰かに届けるべく悪戦苦闘しているのだから、
ぼくもあきらめないでがんばろうと思っています。目標はひらくより先にやめないこと、ね。
また共演してください。何度でも何度でも。
最近ちょっとお酒が飲めるようになったきみを見て、息子の成人を喜ぶ父親の気持ちがちょっとわかった呑み助の先輩より。


by ゆーきゃん

選曲:灰色の街を眺む(67年のラブソング)






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なかなか1曲を選ぶのはむずかしかった。『67年のラブソング』のヒリヒリする緊張感や、『tokyo2012』が
描くあの頃の空気や、『夜風に吹かれて』で歌われる "あたたかな孤独"。どれも自分にとって大切な曲だったし、きっとこれからもそう。僕はよしむらひらくを信用している。全面的に。

でも、1曲を選ぶのがむずかしいのは、好きな曲がたくさんあるからではなく、何を選んでもちがうような気がしたからだ。それらのどれでもないとある曲のフレーズが、頭にこびりついて離れなかったからだ。

全体の流れとは別に、特定の一文だけを抜き出して、それについて延々と考えてしまうことがある。前後の文脈なんかはぜんぶダミーで、本当に歌いたかったのはここなんだ(し、さらに言うなら、俺はそのことにちゃんと気付けたんだ、やったぜ!など)と思ってしまう。実際どうなのかはつくった人にしかわからないけど、とにかく僕はそう思い、鼓舞されたりおセンチな気分になったりする。そういう曲を見つけられたとき、音楽を好きでよかったと思う。

2014年3月、渋谷 O-nest でのワンマンライブ。最初にバンド編成での演奏があり、その次に弾き語りの時間があった。そこでお客さんからリクエストを募り、誰かが「ジュテーム」と言った。ひらくくんが歌詞の一部を思い出せなくて、そのお客さんに教えてもらう、というやりとりがあった気がする。こういうことが成立するのかと妙に感心した覚えがあるけど、それは、僕がその日に初めてよしむらひらくのライブを見たからかも知れない。どなたか存じ上げませんが、あの日『ジュテーム』をリクエストしてくれてありがとう。家に帰ってから、物販で買った『ときめきのメモリアル』に収録されていることに気付いて、ラッキー!と思った覚えがある。

ただ、今となってはそれが「ラッキー!」だったのか、ちょっとわからない。そのフレーズは、なんだか呪いのようでもある。現時点での感想は「参ったなあ」という感じ。10年後はどうなってるんだろうか。笑い飛ばせるようには、なってないだろうなあ…。

by おしこまん

選曲:ジュテーム(ときめきのメモリアル)






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2011年7月、下北沢シェルターでのレコ発で初めてライブを見ました。
僕はダンスとかの作品を作っていて、音楽も作るのですが震災後、作り手として自分はどうなんだと
深く考えていた時期、地元のタワレコでこの曲を試聴してCDを買ったのでした。目撃したライブは何か良くて、
というか普通に凄く良くて、涙腺が刺激されて突っ立ってました。そして当時の僕に創作する事が正しいと気付かせてくれた気がします。
その後は普通にライブを見に行って、自分の関わる企画に呼ばせて貰ったりして、ダンスを見に来てくれたりもして今に至ります。
続けてつづけて果ての果てまでいって欲しい、と切に願っています。

by KENTARO!!(東京ELECTROCK STAIRS/誰かの思い出)

選曲:春(春/はじめなかおわり)
 





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よしむらひらくは言葉の人だ。私自身がそうであるからかもしれないが、恐らく彼も、音楽以上に言葉に選ばれている人間で、ゆえに私は他のミュージシャンに抱くような敬意も畏怖も彼には感じたことがない。たぶん性格も似てるんじゃないかな。自分が男に生まれていたらこんな風だったかもなあ、と彼を見てるとよく思う。

選曲の前に述べておきたいのが、私にとってよしむらひらくの作品が決定的にパーソナルなものになったのは、『2011』の歌詞カード裏に載っていた一片の詩のせいであるということ。読んだことがない人は、こちら(http://d.hatena.ne.jp/hrkysmr/20141029/)から読んでもらいたい。「2015」というタイトルのその美しい詩に自分の感傷を重ねて、その先に何も描けなかった頃のことは、もう前世の出来事のように遠くなったけれど、その「2015」という数字だけはいつまでもどこか特別な響きを持って、私の中に残っていた。

さて、今回選んだ「heart」はわりと新しい曲で、ライブで初めて聴いたときからずっと音源化を待ち遠しく思っていた、一番思い入れが強い曲。誰でも一度くらいは夜道にひとりで音楽を聴いてどうしようもないセンチメンタルに駆られたことがあると思うのだけど(ない人はよしむらひらくの音楽には向かないだろう)、それをそのまま音楽にしたみたいだ。これが曲先で作られたというのも聞いて驚いた、彼の歌詞に対するセンスと自信を感じられる曲でもある。
しんと静まった夜道をぽつぽつと歩いているだけ、なのにその内側ではひっそりと燃えるように変化する心がある。そういう情景描写が、実に彼らしいと思う。彼の歌は、手を貸すことのない祈りのようで、ある人には頼りなくうつるだろうし、ある人には心強く響きもするだろう。誰に向けてでもなく、ただそこから放たれる歌。その中に私は、自分が聴きたかった言葉や、誰にも言えなくて無かったことにしてきた感情を、勝手にいくつも見出している。

かつて白紙だった「2015」は過去になり、彼の歌うトーチ・ソングに何度も何度も救われた記憶も、今では他人事のようで、けれどそんな移り変わりさえも、歌の中にあった。感傷が抜けたあとも美しいと思える歌は、忘れたことも覚えていてくれる気がする。誰にも思い出されなくなった記憶や思いを湛えて、いっそう輝いていくメロディーというのがあると思う。

これからも私は彼の歌について、好き勝手に書き続けていきたいし、欲を言えば、そうやって生まれた私の言葉が、彼にとっても何かを見出せるようなものであったらな、と思いながらこのコメントを書きました。
どうぞ今後とも付かず離れずな感じで、よろしくお願いします。


by やなはる

選曲:heart(67年のラブソング)






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よしむらひらくに初めて出会ったのは代々木のライブハウスで当時彼がやっていた「チャレンジ&カバー」という何とも微妙なネーミングセンスなバンドとの対バンという形でした。
調べてみたら2007年の1月、約9年前なので彼は18.9才か。
照明が落ち最初の曲「キャラバン」のコードを弾き始め、バンドが入るかどうかのタイミングで「カポ間違えた、ストップ!ストップ〜!!」と演奏を止めていた光景を何故だか鮮明に覚えています。そこでの共演をきっかけにイベントに誘ってもらったり、その後「よしむらひらく曽禰セット」というバンド編成で暫くの間、彼の横でギターを弾いたりと今では懐かしく思い出します。

よしむらひらくの1曲、それはとても難しい。
何せおれのi-tunesライブラリーにはよしむらひらくの曲が諸々含め200曲以上入ってるんだからね、そんなに曲数入ってるのは他にボブディランくらいだぜ。
10年近く彼の曲を聴いてるリスナーとして「嵐の前のつむじ風」というミニアルバムの最後を飾る曲「朝の歌」をあげたい。時代的には「よしむらひらくロマンチカ」のちょっと前くらいになるのかな。よしむらひらくの最たる魅力は詩だと思っています、メロディセンスは今も10年前も変わらずそりゃ良い訳ですが、詩においてこの曲を境に「あ、次の段階に突入したな。」と個人的に感じました、正式音源化を希望。

長くなりましたが、よしむらひらく10周年おめでとうございます。
今度街で偶然会っても冷たくしないでね!!


by アダチヨウスケ(スロウパレード/花と路地)

選曲:朝の歌(demo4/21 '09"嵐の前のつむじ風”※廃盤)






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公開日 お名前(敬称略)
12/1 chori
12/2 かみぬまゆうたろう
12/3 ニシハラシュンペイ(ヤーチャイカ)
12/4 佐々木健太郎(Analogfish)
12/5 Nozomi Nobody
12/6 神田リョウ
12/7 吉田ヨウヘイ(吉田ヨウヘイgroup)



公開日 お名前(敬称略)
12/8 土龍(nano/ボロフェスタ)
12/9 井戸健人(スーパーノア/イツキライカ/サルバ通り)
12/10 カワムラユウスケ(フレンチソニックス)
12/12 永原真夏
12/12 ナカムラ ヨシヒサ(sleepers,アンテナ)
12/13 斎藤駿介(kokyu etc.)
12/14 カシマエスヒロ(bossston cruizing mania/秋葉原CLUB GOODMAN etc.)



公開日 お名前(敬称略)
12/15 わたなべなおき(とんねるほり~ず)
12/16 赤倉滋(LOOLOWNINGEN&THE FAR EAST IDIOTS)
12/17 レガシー・イノだい (金色 / Bell East / メリモ)
12/20 中島孝(ex Nakakoh)
12/20 リッキー(bulbs of passion)
12/20 大森なつ実(新宿MotionPA)
12/21 吉田健児



公開日 お名前(敬称略)
12/22 ヨシオカリツコ(「ricca」)
12/23 岸田佳也
12/24 金川卓矢
12/25 高橋豚汁(吉田ヨウヘイgroup)
12/26 カメダタク(オワリカラ)
12/27 畠山健嗣(H mountains)
12/28 謎本トミコ(絶景)



公開日 お名前(敬称略)
12/29 Ryo Hamamoto
12/30 金光裕史(音楽と人)
12/31 ゆーきゃん
1/2 おしこまん
1/2 KENTARO!!
1/3 やなはる
1/4 アダチヨウスケ(スロウパレード/花と路地)



公開日 お名前(敬称略)
1/5 なかがわりさ(ザ・なつやすみバンド)
1/6 アラカキヒロコ
1/7 花房真也 (SUSAVI)
1/8 スズキヨウスケ(しんきろうのまち/東京パピーズ)
1/9 早瀬雅之(新宿Motion/ex.うみのて)
1/10 nojico
1/11 natunatuna



公開日 お名前(敬称略)
1/12 西田修大(吉田ヨウヘイgroup)
1/13 藤本真平
1/14 渡邉和義(torque)
1/15 鈴木大輔(元よしむらバンド)
1/16 辻奈穂子(万万商店)
1/17 あねこけ(ex:H mountains etc.)
1/18 棚澤功知




随時更新 リスナーのみなさまより




公開日 お名前(敬称略)
1/29 金子"42"司(loft)
1/30 キヌガサチカラ(my letter)
1/31 小川惠代(渋谷La.mama 元スタッフ)
2/1 成川勇也(象の小規模なラジオ)
2/12 大森元気(花と路地 / ex.残像カフェ)
2/12 小森清貴(壊れかけのテープレコーダーズ)
2/13 ヨコタマサル(喫茶ワンデルング/CINRA)