「Archives 2」を全曲解説しながら慰める

先週リリースのarchives 1は高校生の頃に作った曲集でしたが、今回は19歳から21歳までの2年間の記録です。これまでの人生の中では一番多作な時期でもありました。
さすがに高校時代の音源よりはツッコミどころが少なく、そういう意味では物足りなさはありますが、とにかく辛そうで、これを作ったやつにちょっと一回飯でもおごりながら話聞いてやりたい…と思いました。実際に会ったらただ生意気でどうしようもない奴だったと思う。

聞きながらどうぞ
https://linkco.re/N2eR2e85



1.街
07年のいわゆるデモ三部作、二ヶ月おきに6曲×3枚で作ったうちの三枚目に入ってた曲。
この三枚はあとで10曲をセレクトしてちょこちょこ直してpopular music under the groundとしてまとめたんだけど、この曲はそこから漏れた。ので、このあと出てくるpmug収録曲と比べるとミックスがだいぶよくない。
惜しい、としか言いようがない曲。褒めようと思えば褒められるところは結構ある、割と好きな曲。


2.踊る
なんだこれ。
これも上と同じ三部作の三枚目から、pmugには入れなかった。
最近は仕事でしかやらなくなった、コード進行で全てを決めにいく感じ。リズムはサンプラー?かな?


3.お天気タワー
pmugより。ソロライブと、09年以降に密談with岸田佳也(デュオ)でよくやってたから未だにそらで歌える気がする。
曲の造りは今に繋がるものがはっきりとあるのに、なんか決定的に違う。でもやっぱりよしむらひらくの出発点という感じ。
10年に岸田さんと録り直したバージョンもあるんだけどこっちはこっちで思い入れのあるバージョンなので収録。


4.ミュージック
pmugより。これは「Archives 1」でも触れた、高校卒業後も数年不定期で続いたソフトタッチ再結成再解散ライブのお約束になってたライブ直前新曲持ち込みシリーズ。ラブソング、ミュージック、春、井の頭がそれに当たる。
綺麗にまとめようとしてる感は否めないけどいい曲だし、歌詞と歌唱が少しずつよくなってきてる。
このバージョンはちょっとコンプが強すぎる。


5.つつじヶ丘
pmugより。デモ三部作の中では真ん中の、地獄のように暗い「世界の終わり」から。三部作バージョンから歌詞が変わった。
32分と4分の組み合わせをやりたかったんだと思う。素直に様式をなぞってるのはまあ好感が持てるし、メロディー含めていい感じにまとまってる。
オルガンはこの頃から今まで特に何も成長してない。1サビ後のバンドインのギターソロ、三部作バージョンでは定位をセンターにしてて、それもすごい良くてこのバージョン作る時に悩みまくった記憶がある。
カウントワン、ツー、スリー、で32分二発キックからのバンドイン、なんて当時の身内で実際にやりそうなの神田リョウくらいしかいないが、意識してたのかな。


6.リリィときらめく世界
pmugより。この頃とにかく転調とコード進行で決めにいく習作みたいなのが多い。最近転調をやりたがらないのはこの頃の反動ぽい。
部分的に三声になったりリズムパターンが細かく変わったり、当時にしてはかなり丁寧に作った印象。そこの反動も最近の自分には感じるな、、
いまなら金川と一緒にやったらいい感じになりそうな曲。


7.バースデイ
pmugより。気持ちが伝わってくる演奏とミックス。残像カフェの正式にリリースはされなかった?曲(タイトルを失念してしまった)に感動して真似しようとした記憶はあるけど、盛り込もうとした要素のアクが強すぎて独自のキツさが先に立ってしまってる。
この頃から2〜3年お世話になったバンド編成「曾禰セット」での演奏はバチバチに良かった。バンドで録音する機会は得られなかったけど。
今こういう曲作ろうとしたらどうなんのかなって興味はある。短くするとは思う。


8.おやすみ世界
pmugより。ナヨナヨした漢気の結晶。イントロのギターはくるりの「東京」。
この頃エレキギターの録音にはPODを使ってた(2は高かったので1)。レスポール
コンビニ夜勤で事務所に引っ込んで監視カメラの映像見ながらこの曲イヤホンで大音量で聞いてたん覚えてる。


9.魔法
pmugより。よしむらひらく史上bpmもキーも一番高いのでは?
ギターじゃなくキーボードで基本のコード進行を作った記憶がある。
キョンのドラム、熊谷のベースを意識して作った感ある。実際バンドのライブでもちょこちょこやってたと思う。速いギターが嫌いだった鈴木大輔はこの曲やってる間ずっと難しい表情してた。
このバージョンで最後マスターフェーダーを上げて切ってるのはシンプルに意味不明。


10.ジュテーム
pmugより。この曲はバージョン違いがめちゃたくさんあって自分でも把握し切れてない。たぶん、三部作の時点ではドラムは打ち込みだったんじゃないかな?わからんけど。これは遂に出た、本邦初公開おれのドラム。このあといくつか出てきます。
ライブでもたくさんやった曲。ここ数年の間にも何回もやってると思う。
この曲作った頃ラーメン二郎をめちゃくちゃよく食べてたのをいま思い出した。


11.サチの夢
pmugより。サンプラー+おれの生ドラム。このキックのパターンの癖は未だに抜けない(打ち込みではやらない)。右手が全力。
ドラムはピンポンしなきゃMTRのトラック数が足りなくて、ガイド全トラックをピンポンしてドラム録音→ドラムをピンポンして全ドラックを元に戻して続きの録音、という手間のかけよう。それが当たり前だった。
この曲も長いことライブでやってた。ソロとRのギターは鈴木大輔だと思う。チャレンジアンドカバーでやった時は鈴木さんだった。pmugのときはその鈴木さんに大きく影響を受けたおれの演奏かも?ウィリアム「東雲」のギターソロ(当時のバンド編成はD.W.ニコルズ鈴木健太さん)の真似しようぜって話してた。ゴレンジャー編成の頃のウィリアムまじで全員ヒーローだった。


12.旅
夜になりたいより。キセルのアルバム「旅」にめちゃくちゃハマってた頃。コンプで丸く潰れたピアノとか、やり方がヘタクソだけど素直な憧れが見えてかわいい。
コード進行が覚えづらい。そのことが歌唱に影響してる感がある。エレキギター鈴木大輔。ドラムは言うまでもなくおれ。


13.雨の国
夜になりたいより。気合を感じる曲。タイトな「ばらの花」を作ろうとして空回りしたバンドマンは日本にたくさんいるんじゃなかろうか。その一人が私です
エレキギター鈴木大輔。打ち込みのドラムでかすぎない?


14.君と星
夜になりたいより。今回聞き返してて普通にいいなと思った曲のひとつ。頭だけで作ってるのは明白だけどベースを力一杯弾いてるおかげかバランスが取れてる気がする。甘すぎか?
残像カフェ「夜のバラッド」を意識してた気がする。とにかく安易に好きな音楽を意識して作りながら繊細さを諦めて筋肉を足していく、みたいなことばっかやってたんだな。


15.夢の続き
夜になりたいより。サチの夢のサンプラー部分だけを流し込みながらツマミをいじってるエセダブトラック。なんかしらんがこれは当時畠山健嗣にボロクソに言われた。別によくね?ちなみに今も昔も何言われても本気でムカつかないのはけんじくらいである。酔ってる時はたまに真剣にウザいが。


16.サマーナイツ/ハードレイン
夜になりたいより。これも当時の例に漏れずコード進行一発。メロディーを乗せんのうまいな、とちょっと感心する。たぶんbpmが高いからそう感じる。でもこれ今できない、普通に思い付かない。いい意味で。念のため。
エレキギターはソフトタッチのギターでもある藤本真平、唯一のよしむらひらく作品参加。高校の軽音部ではおれが副部長で藤本が部長だった。今はなんか雑誌の編集やってる。


17.最後の言葉
夜になりたいより。この曲もいくつかバージョン違いがあって、pmugにも入ってたけど今回はこちらの弾き語りを採用。一回カセットMTRに録音してから戻してる。デジタルだけではこのサチュレーションノイズは出ないにせよ、これはカセットの味がどうこうより単に過大入力にしてることのほうがでかいと思う。


18.真夜中には音楽を
夜になりたいより。めちゃくちゃ気合入れて作ったけどいまいちイメージ通りにならなかった。
コード進行一発で決めにいってるパターンではなく、この頃の他の曲と比べると違う工夫が見て取れる。今だったら途中で見切りつけて捨ててるデモと、根性だけで最後まで付き合ったらこうなった、みたいな感じ。


19.奇跡は起こります
奇跡より、アルバムのイントロダクション。高校生の時に作った(Archives1には入ってない)「おかえり」という曲のコード進行がバックで鳴ってる。リズムはサンプラー


20.ながれぼしのよる
奇跡より。バンプ好きのマインドに回帰してる感じ。
丁寧に作っててこれもやっぱり好感が持てる。
打ち込みのグルーヴが合ってるというより、おれが打ち込みに合わせに行きすぎたって感じか。それをやるにはもちろん技術がなかった。今も無理だし、やろうと思わない。


21.緩やかな奇跡
奇跡より。これは今聞いても普通に良いなと思う。歌だけ録りなおせばバックは「こういうもん」て顔がギリできる。
リズムだけいったんカセットMTR経由してる。(ドアタマのボタン押す音は別でマイクで録ってるはず。かわいい)
エレキギターはたぶん鈴木大輔ではなく、鈴木さんの影響を受けまくったおれによるもの。この辺からアコギもマイクで録るようになってる?かな?


22.ダーリンドンクライ
音量。
奇跡より。必殺のおれドラムのせいでクオリティが一段階下がってる。気持ちは伝わる。許してやってほしい。
09年あたりに関わってた業界の人に言われてスペシャの携帯サイトで着うたを配信した、そのために岸田さんドラムバージョンを録った気がする。あれどこいった?あれ入れればよかったじゃん今回。


23.冬の思い出
奇跡より。この頃からすごい好きになった斉藤和義さんへの憧れ。
これもおれドラム。ツービート叩くなんてこの先の人生でも二度とやらないんじゃないか。キックは蹴れてない代わりにスネアでテンポを死守しようとしてて愛おしい。
ベースがなんかわかってる風を強く演出しようとしている。愛おしい。


24.夜と出会う
奇跡より。ちょっといい曲じゃね。ウィーウィルロックユー。


25.071224
奇跡より。元タイトルは確か071217。名前の通り07年のクリスマスに向けて作った曲だった。
聞きようによってはめちゃいい曲。でも録音が雑。ボーナストラック的な位置づけのつもりだったのかな。


26.新しい日々(demo)
厳密には06年作。
Archives1とデモ三部作の間に半年間くらいやってたバンド・チャレンジアンドカバー(高橋きょんと鈴木大輔も在籍)でもやってた。
今作に大量に登場するコード進行一発シリーズの作曲への移行を予感させる曲。


27.よみち街道(demo)
これも新しい日々と同時に作った。
こっちの方は当時流行が終わりかけてたギターロックの様式的な曲作りをやってみた、という感じ。